IDCF テックブログ

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IDCFクラウド RDBへのリージョン/ゾーン間接続例

おはようございます、サービス基盤部の森田です。

今回は以前から何度かお問い合わせをいただいていたIDCFクラウド RDBへのリージョン/ゾーン間接続例ということで記事を書いてみようと思います。

説明ではプライベートコネクトを使用したリージョン間接続としておりますが、アプリケーションはデータセンターのオンプレ環境で構築し、データベースはバーチャルブリッジを使用してIDCFクラウド RDBに接続して利用したい、と言った構成例でも基本的にRDB側でのルーティング設定を行わずに接続を行うことが出来ます。

今回は、西日本リージョンのaugustaと東日本リージョン3のvoltのネットワークをプライベートコネクトで接続し、augustaに作成したClient用仮想マシンからvoltに作成したRDBへ接続してみます。

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事前準備

voltに追加ネットワークを作成

f:id:kmorita01:20210414134645p:plain

augustaに追加ネットワークを作成

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追加ネットワークをプライベートコネクトに接続

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仮想ルーターを作成するためにvoltの追加ネットワークを選択してコンピュート上に仮想マシンを作成します(諸々の事情で...)

voltの追加ネットワークを選択してRDBを新規作成

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西日本リージョンのaugustaにClient用仮想マシン作成

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リージョン/ゾーン間接続用にClient用仮想マシンでスタティックルートを追加

スタティックルートを追加

nmcli c mod "有線接続 1" +ipv4.routes "192.168.0.0/23 192.168.3.254"

設定を有効

nmcli c down "有線接続 1"
nmcli c up "有線接続 1"

ルーティングの設定を確認

[root@rdb-client-01 ~]# ip route
default via 10.21.0.1 dev ens160 proto dhcp metric 101 
10.21.0.0/21 dev ens160 proto kernel scope link src 10.21.0.28 metric 101 
192.168.0.0/23 via 192.168.3.254 dev ens192 proto static metric 102 
192.168.2.0/23 dev ens192 proto kernel scope link src 192.168.2.96 metric 102

voltのRDBへの接続を確認

[root@rdb-client-01 ~]# mysql -utest -p -htest-morita-01.local.rdb.idcfcloud.net
Enter password: 
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 136
Server version: 8.0.20 MySQL Community Server - GPL

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Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql> 

まとめ

プライベートコネクトを利用しネットワークを接続したうえで接続元のVMにスタティックルートの設定を入れるだけで、容易にIDCFクラウド RDBへのリージョン/ゾーン間接続を行うことができます。

ただしこの方法では、IDCFクラウド RDBを利用したリージョン/ゾーン間でのRDB側から通信を行うケース(レプリケーション構成においてRDB側がレプリカとなる場合等)に、RDB側のルーティング設定が足りないため、ソースとなるデータベースに接続することができません。この問題については去年リリースしたIDCFクラウド RDBのルーティング機能を使用することで解決することができますので、別の記事にてご紹介いたします。

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