IDCF テックブログ

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Google Cloud Next '18 San Francisco 参加レポート

はじめまして、クラウド事業本部 技術開発部の本間です。

KubeCon+CloudNativeCon 2018 Europe 参加レポートに続き、7月24日〜26日に行われたGoogle Cloud Next ’18 San Franciscoの参加レポートを当ブログで紹介します!

Google Cloud Platform™(以下GCP™)は当社と同じクラウドコンピューティングを提供しており、今後の当社のサービス展開の参考になればと思い参加しました。

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Nextについて

今回のNextの規模
・来場者数 23,500 人以上
・6会場
・500以上の講演数
2017年の同イベントと比較すると2倍近いスケールになっていました。また音楽や映像の演出、技術的なセッション以外の音楽イベントなどさまざまでした。

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会場のMosconeセンターです。6会場のマップです。

内容についてはGoogle Cloud Platform™とG Suite™に関するイベントになっており、次の8つのテーマごとにさまざまな講演がありました。

  • Application Development
  • Collaboration & Productivity(G Suite™)
  • Data Analytics(BigQuery™など)
  • Infrastructure & Operations
  • IoT
  • Machine Learning & Artificial Intelligence(ML、AI)
  • Mobility & Devices(Chrome OS™)
  • Security

また、たくさんのパートナーによるブースが会場には並んでおりました。

基調講演

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基調講演は3日間に渡って、朝9時から1時間30分づつ行われ、さまざまな新サービスの発表が行われました。最初にダイアン・グリーン氏が登場し、 その他にもたくさんの方が、登場しておりました。Google™ CEOのスンダー・ピチャイ氏も出てきました。

私はまだGCP™に触り始めたばかりでしたので、どのサービスが本当に初めての登場なのかが、聞いただけでは判断できませんでしたが、会場の雰囲気や歓声でなんとなくわかりました!

上の写真のようにコンテナを意識したような箱型のディスプレイが4つならんだ会場で基調講演が行われ、周辺サービス含め、コンテナ一色という感じでした。

基調講演の詳細な内容はGoogle Cloud™ Japanのブログにまとまっておりますので、そちらをご参照下さい。

Cloud Services Platform

次は今回のNextの中でも注目が高かった発表の1つのCloud Services Platformについてです。同じIaaSサービスを展開する当社としても興味がある部分です。簡単に言うと、コンテナまわりをまとめて便利にしたプラットフォームという感じです。各キーワードに対して、Cloud Services Platformが提供するのは次になります。今回、新たに3つの新サービスが発表され、コンテナを使用する上で網羅されたイメージです。

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  • サービスメッシュ:Mnaged listio
  • コンテナのポリシー管理:GKE policy management
  • ハイブリッド:GKE On-Prem(new)
  • DevOpsツール:Stackdriverへの対応
  • サーバーレス:knative(new)
  • デベロッパーツール:Cloud Buildのgithub連携(new)

GKE On-Prem

その中でも今回発表されたGKE On-Premの発表が一番興味深かったです。Google Kubernetes Engine(GKE)をオンプレミスでも使用できるというサービスで、当社のデータセンターにあるサーバーやVMとも親和性が高そうです。

背景として、80%の企業がマルチクラウド(オンプレミス含む)戦略を取っているが、クラウドサービスごとに操作や設定の方法が異なり、IT管理者の管理コストが83%も増え続けています。(IT管理者がセキュリティやモニタリングをクラウドごとに操作を覚えて設定し、管理が必要。)このような問題を解決するために、同じ操作で統一した管理が出来るよう、GKE on-premが発表されました。

次はセッションで説明された内容です。

構成

まず、最初に構成イメージは次の画像です。右側が「your Data」となっており、構成自体はGKEとすべて同じです。

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KubernetesのバージョンはGKEと同じバージョンが使用でき、パッチ適用など最新の状態に保ってくれます。
また、GCP™のStackdriverでオンプレにあるKubernetesのログも統一して管理できます。個人的にはStackdriverが使いやすいので、オンプレもまとめて管理できるのは嬉しいです。

デモ

次にGCP™のコンソールからオンプレミスのKubernetesクラスタをGKEに登録するデモが実際にNextのセッションで行われたので紹介します。

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オンプレミスのKubernetesクラスタをGKEに登録するところです。GCP™のコンソールからの登録可能です。 GKE Connectを選択し、manifestをダウンロードし、kubectl createコマンドを実行します。 認証後、クラスタが登録されます。

接続後、リスト上にオンプレミスのKubernetesクラスタがリストアップされています。 (リストの四角い枠で囲まれているのがオンプレのKuberntesクラスタになります。)

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今後の展望

GKE On-Premを使うと、今後当社のデータセンターにあるサーバーやVM(※1)も、GKEを使ってGCP™上で統一して管理が出来るようになり、GCP™とGKEでマルチクラウド構成のクラスターが簡単に組めるようになると思います。
もし、当社のVMとGKEのクラスタ構成が組める場合は、次のイメージとなると思います。
※1:サーバーやVMのH/W、S/W、NWの要件については今後、調査が必要です。

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興味がある方はGoogleのGKE On-Premのページでα版のEARLY ACCESSの登録が開始されていましたのでご登録してみてはいかがでしょうか。 リリースされましたら、当社でもぜひ試してこのブログに掲載したいと思います。

最後に

本場のイベントはスケールが大きく、熱気もすごかったです。日本では1社のイベントでもなかなかこのような規模のイベントはないのかなと思います。 是非、皆様も機会があれば4月にサンフランシスコで行われるGoogle Cloud Next '19に参加してみて下さい。

また当社は、9月19日に日本で開催されました Google Cloud Next '18 Tokyoの基調講演で、Google Cloud Platform™ の「マネージド サービス プロバイダー」に認定されたことが発表されました。 今後、「IDCFクラウド」とGoogle Cloud Platformのプロダクト連携を進めていく予定です。

詳しくは下記の案内をご参照下さい。

www.idcf.jp

そして第一弾として、Google Cloud Storage™️の基盤に採用したクラウドストレージを11月にリリースしております。 今後も新サービスを皆様にお届けしていきたいと思いますので、お楽しみに!

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