こんにちは、クラウドSRE部の志甫谷(しほや)です!
IDCFクラウドの課金系システムをメインで担当しています。
趣味はフットサル(プレー・観戦)です。
まえがき
これはIDCFに嵐を巻き起こす、夢と希望に溢れた
新卒エンジニア4人の果てしない挑戦の記録です!
※このまえがきは、【目指せ!Fの頂】*1のパロディです。
前回までのRookies Training Report 2019
2ヵ月間でWebアプリケーション完成を目指す4人の新卒メンバー。
書籍管理ツール「Morio Library」の実装が完了したかに見えましたが、
セキュリティ要件を満たせずにリリースは叶いませんでした。
新卒メンバー4人は、気持ちを切り替え、全社成果発表会の準備を進めていました。
始動編、要件提示・設計編、実装編については、次の記事を参照してください。
blog.idcf.jp
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全社成果発表会
2ヵ月半、新卒メンバーが大半の時間を過ごしてきた場所で、全社成果発表会を実施しました。
彼らが辿ってきたこれまでの軌跡(テーマ決め、要件定義、設計、実装)の説明と、
この研修が彼らにどのような成長をもたらしたのかを振り返りました。
成果発表会実施にあたり、新卒チーム開発研修の連絡用に使用していたSlackチャンネルや
全社向けの連絡Slackチャンネルにて事前告知を行いました。
結果として、会場に足を運んでいただいた方々と大阪からテレビ会議で参加いただいた方々を合わせると、
総勢20名以上の社員の方々に新卒メンバーの成果発表会に参加してもらえました。
成果発表会では、想定よりも多くの参加者がいたからなのか新卒メンバーの緊張感が伝わってきました。
4人の新卒メンバーは、リレー形式でテーマ決め、要件定義と設計、実装、デモを分担して発表を行いました。
各フェーズの発表後、4人が研修の前後で自分が成長した点を発表し、成果発表は無事に終了しました。
新卒メンバーの成長(自己評価)
新卒チーム開発研修の目的は、チーム開発の経験を積むことでした。
今、研修が終わるタイミングで彼らに自分自身で感じた成長を書き出してもらいました。
青線が研修前の自己評価、赤線が研修後の自己評価です。
要素としては、これまでの各開発フェーズに関連する要素それぞれについて、
最小値0から最大値100で自己評価を行いました。
小野里さんに関しては、要件定義や設計など学生時代には取り組んだことがなかった開発フェーズを経験したことで
それらの要素についての成長を実感していたようです。
また、日次でその日やることや昨日やったこと、懸念点を確認する(日例)習慣が、短期間でのタスク管理の習慣を
身につける良いきっかけになったようでした。
ここにはない要素ではありますが、チーム全体の状況を冷静に見つめられたり、チームメンバーの意見を取り入れる柔軟性もありました。
特筆すべき点は、解決力です。前後での数値の違いはそこまでないものの、
庄司さんは、チーム開発を進める中で、自分で解決するという意識が強過ぎたという反省をしていました。
これから配属先での業務を進めるうえで、責任感を感じすぎて、タスクを抱え込んだり、
相談のタイミングを見失わないように気をつけたいところです。
元々好きだと言っていた設計周りも、開発フェーズを経験するうえでイメージを掴めていました。
田栗さんは実装フェーズでぐんと成長した一人。元々、理解力が他のメンバーに追いついていないという自覚があっただけに、
なんとかみんなに食らいつこうと、わからないことは100%理解するまで、質問を繰り返していた姿勢が印象的でした。
疑問点をそのままにせずひとつずつ地道に潰していった結果、実装フェーズ3週目には一人でエラー内容を理解し、
実装を一人で進めていけるまでに成長しました。
4人の中で、配属先のタスクを早くも与えられ、この新卒チーム開発研修のタスクと並行して、 タイムマネジメントが一番上手だったのが北條さんでした。彼も、実装フェーズでは、苦しみながらも、 メキメキと成長していった姿が印象的でした。自己評価で協調性の数値を高くしていることについても、 4人でのチーム開発を進める際に、他の3人の意見を上手に取り入れていた点が印象的でした。
成果発表会参加者からの意見
成果発表後に、参加者に向けてSlackを通して、アンケートの記入を依頼しました。
いくつか回答をご紹介したいと思います。
まず、作成した書籍管理ツール「Morio Library」を使用したいと答えた方の割合は85%でした。 さらに、新卒チーム開発研修を来年も継続した方が良いと答えた方の割合も85%でした。
継続すべきではないと答えた方の理由としては、チューターにかかる稼働負担が高いからとのことでした。 確かに、チューターはこの2ヵ月半ほぼ付きっきりの状態でした。チューターの負荷を減らす点は今後の課題だと思います。
また、他に欲しいと思うWebツールはありますか?という質問に対しては、
トイレの空き状況を知りたいという意見や、フリーアドレス制になった場合に、
誰がどこにいるかを把握するツールが欲しいとの意見をいただきました。
最後に、新卒メンバーへのアドバイスとして、 コーディング以外で気になった・ハマった・勉強の必要性を感じたことを聞きたいとの意見がありました。 各人の個性・強みを知る材料になるのかなと思います。
所属部署向けの成果発表会
全社成果発表会と同週に、新卒メンバーが所属する本部向けにも成果発表会を実施しました。 内容自体は、全社成果発表会の内容の短縮版ですので、割愛します。
評判としては、概ね好評で、この取り組み自体を全社にもっと展開すべきだという話になり、
後日、経営層へ向けての成果発表会を行うことになり、予想外に大きな広がりを見せる結果となりました。
この2ヵ月半の取り組み自体に大きな意味があったと言えるのではないでしょうか。
モチベーショングラフ
新卒チーム開発研修中に行なっていた取り組みを1つご紹介します。
それは、モチベーショングラフです。
今回の新卒チーム開発研修では、週次での振り返り(KPT形式で実施)と、
このモチベーショングラフを書いてもらいました。
各営業日での自分のモチベーションの高さを-100から100の間で記入し、
折れ線グラフで表現するというものです。
このモチベーショングラフは、
新卒メンバーのメンタルヘルスケアを目的として始めたのですが、
次第に新卒メンバー同士のフォロー体制を強化する材料として活用されつつありました。
たとえば、実装フェーズは、全体的にモチベーションが低下することがちらほらありました。
エラーにハマったり、実装の見通しがつかなくなったり、度々問題に直面することがあったのですが、
その都度、4人は全員で団結してそれらの問題を解決し、乗り越えてきました。
マネージャー向けの用途以外に、チームメンバーが各々の状況を把握するのにとても有効だと感じましたね。
チューターの成長
新卒チーム開発研修の目的は、新卒メンバーだけではなくチューター向けに
プロジェクトを主導する経験値を積むという目的もありました。
今回、私はPMとしてこのプロジェクトに参加し、
アドバイザと新卒メンバーとの板挟みに悩まされたり、
期日を意識して、スケジュールを守る難しさを感じたり、
チーム全体で進んでいく達成感を得ることができました。
また、テックリードとしてこのプロジェクトに参加した篠田さんは、
新卒メンバーの成長を促すためのプロジェクトの関わり具合に難しさを感じていたり、
工数見積もりの精度についての課題を感じたりしていました。
チューターにとっても実りある2ヵ月半だったと言えます。
最後に
成果報告編はここまでになります。
今回の研修を通して、新卒メンバーの成長を多くの場面で感じることができました。
また、来年以降も、チーム開発研修の実施に向けての動きがありそうです。
そのときは、今年の新卒メンバーがチューター役や、相談役として再び活躍してもらえると、
また別の視点からの成長に繋がるのではないかと思います。
社内的にここまで腰を据えてじっくりと新卒チーム開発研修を実施したことが初めてだったということで
この取り組みが来年以降も改良を重ねて、続いていくことを切に願っております。
新卒チーム開発研修は終わりますが、新卒メンバーの活躍の場はここから始まります。 新卒メンバーのこれからの活躍にご期待ください!