こんにちは、クラウドエンジニアリング本部プラットフォーム開発部の山下です。
先日、東京有明で開催されたCloudNative Days Tokyo 2023(以下、CNDT2023)の様子とイベントを通じた感想をお話ししたいと思います。
CNDT2023について
CNDT2023のテーマは、『“+Native ともにとびだせ!』です。
このテーマには、コロナ禍で生じてしまったコミュニティの分断を乗り越え、一体感を再び取り戻し、CloudNativeを学ぶことで新たな世界に一緒に飛び出していこうという想いが込められているとのこと。
前回のCNDF2023の福岡から、東京に戻って参りました。
IDCフロンティアもブーススポンサーとして参加(総勢22名)
CNDT2023
カンファレンスでのセッションを聴講した中で、私が特に印象に残ったものをご紹介します。
決済システム内製化のその先に 〜 クラウドネイティブな開発を"スケール"させるために必要だったこと
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@suzukijさんの発表です
- 大規模なPJを始めるにあたり、コスト削減のため、クラウド➔オンプレ環境に移行しつつ、今まで恩恵を受けてきたCloudNativeな開発を持ち込むという偉業
- CloudNativeだと内製が一般的だが、PJの人数に合わせ外注要員も教育しながらアプリ開発を推進した工夫
- Team Topologies をベースにイネイブリングチームとしての取り組みやプラットフォームエンジニアリングを用いて認知負荷の低減を図ったところなど興味深い
- 自社組織にプラットフォームエンジニアリングをスパイスでも良いので持ち込めたらなあと妄想
イオンがKubernetesを採用してどうなった?
- トップダウンで内製/マイクロサービス/k8sというキーワード有りきからの出発
- リリースできたが実は、manifestが構成管理されてなく記述が最適でなかったり、手動作業だったりの改善
- ArgoCDやVault、TiDB採用検討などの新たな挑戦
- もがきながらも実運用できるレベルまで耐え抜く技術力と忍耐力に敬意
100万コンテナのKubernetesプラットフォームを5年間スケーラブルに運用するために乗り越えていること
- @_tsuzu_ さんと@daiskobさんの発表です
- ZCP、Yahoo! JAPANサービス専用のマネージドKaaSのお話し
- CPU Steal対策のためしきい値を超えたら自動退避し安定稼働実現
- アラートを4分類し、それぞれ異なるアプローチをしNo Alertsを目指す
- 統一されてないUXをzcpctlとして統合
- 想像を絶する規模感ですが、それでも運用できるk8sの可能性を再認識
CloudNative環境におけるトラブルシューティングガイド
- @tjunさんの発表です
- オートスケールやオートヒーリングも万能ではない
- 自分たちのシステム構成をちゃんと理解(意外と難しい)し、正常を定義し、見える化することの重要性
- 「トラブルシューティングの流れ」は全エンジニア必見!CloudNative環境でなくてもものすごく当てはまる
- 普段何気なくやってしまっているトラブルシューティングを明言化することで、過剰であったり足りてない部分が見えてきそう
アプリでコンテナを動かす環境は?
二日目の夕方くらいの画像となり、ちょっと古い情報かもしれませんが、
ほぼ100%
40〜60%
の順にコンテナ利用が多いようです。
皆さん結構使っている印象を受けました。
他にも、コンテナ化する対象、バックアップ、オートスケールの手法だったりプラットフォームエンジニアリング/SREをどうしていくか等、CloudNativeを推進するための課題が見受けられました。
カンファレンスを通して
- 私自身、久しぶりの大規模カンファレンスの現地参加でしたが、コロナ前の活気が戻ってきた気がします
- また、セッションの間の休憩時間もホワイエなどで積極的にコミュニケーションを取られる参加者の姿も見受けられました
- 夜イベでは、抽選で豪華景品もあったりと日中のホワイエ以上により活発なコミュニケーションが行われていました
最後に
CloudNative Daysの活動は今後もウオッチしていきます。これからの活動も引き続きチェックしていただければ幸いです!次回は沖縄?北海道?
また、本記事を読んで興味をもった方がいましたら、是非、KaaS (Kubernetes as a Service)担当の岡本(@taisuke_bigbaby)までご連絡ください。
最後に、弊社岡本(@taisuke_bigbaby)が、ついに!Co-chair就任!
というわけで、今以上にCloudNative関連の情報を発信していきたいと思います。