9/28,29に岐阜県本巣市根尾で、「IoT Bootcamp」と題し、限界集落*の課題解決を通してIoT分野がどのように活用できるかをテーマにしたワークショップをIAMAS,トリガーデバイス,IDCフロンティアの3社の主催で開催しました。今回のブログでは本イベントをレポートします。
*限界集落…高齢者が人口の半数以上を占める集落
比較的コンパクトなイベントだったこともあり、イベントの企画と参加の両面でかかわることができたため、二つの視点で感じたことをお伝えしたいと思います。
根尾の限界集落
開催の目的
IoTはBtoBや製造現場など法人での取組は具体的に進みつつあるものの、一般ユーザーが生活場面における具体的な解は、まだまだ模索が続いてる状況です。そこで社会課題の先進地として限界集落をフィールドに、多様なスキルや視点の人々でフィールドワークやプロトタイピングを行い、IoTの可能性と課題を抽出しつつ、課題の解決をどのような環境やプロセスですすめていくことがよいのか、テクノロジー以外の要素もふくめて検証していきます。
当社は、イベントに参加しつつ、myThingsおよびIDCFクラウドとプロトタイプを効率化するためのツールを、トリガーデバイスさんと開発提供する立場で参加しました。
根尾について
根尾は岐阜県の西部、福井県との境に位置していて、大垣より電車で1時間ほどかかる集落です。
春は淡墨桜という樹齢1500年以上と推定される桜で有名で、美しい山々と清流が印象的でした。
会場はIAMASが管理している、ねおこ座という根尾の古い公共施設をリノベした場所をお借りして行いました。
天気にもめぐまれ、川のせせらぎを充実した時間を過ごせました。
参加者は、西は福岡から東は東京まで様々な立場の方17名が集まりました。
主に企業で新規事業やマーケティング担当者、Webやアプリ、バックエンドのエンジニア、製品やWebなどのデザイナーなクリエイター、IAMASで学ぶ学生などで多様なやりとりが生まれました。
主催のIAMAS 小林先生 と ディスカッションの風景
スケジュール
日程は2日間で、初日はフィールドワークを中心に課題の抽出を行い、翌日は提供環境のハンズオンとアイデアスケッチと開発が行われました。
- DAY 1
- 11:00〜12:00:イントロダクション、自己紹介
- 13:00〜16:00:フィールドワーク
- 16:30〜17:30:フィールドワークの分析
- 17:30〜19:00:アイデアスケッチ
- 19:00〜20:00:発表
- DAY 2
- 09:00〜10:00:技術ハンズオン
- 10:30〜12:00 : アイデアスケッチと共有
- 13:00〜16:00:開発
- 16:00〜18:00:発表、振り返り
イントロダクション
イベントの主旨説明と各参加者の自己紹介の後に、今回IoTに関わる環境として提供されるYahoo! JAPANのmyThingsの紹介やセンサーのセットの説明を行いました。IoTに詳しい人ばかりを集めたわけではないので、ここではあくまでちょっとしたご紹介という内容です。
トリガーデバイスの佐藤さん(写真右)からの挨拶。
IoT Bootcampの監修とプロトタイプ用スマートフォンアプリの開発を担当されました。
greycellの中原さん(中央 黒い服)、地域おこし協力隊の山口さん(右 青い服)。
IAMAS卒業生で根尾で生活をしているお二人。フィールドワークとアレンジなどを担当いただき、多くのかたと短い時間がやりとりができました。現地に住んでいない参加者と現地のかたとの感覚や認識には、ときには大きなものがあるなか、お二人の存在は大変重要でした。また、ワークショップの随所でフィードバックいただくことで、ディスカッションに深みをもたせることができました。
IDCフロンティアの清水より、myThingsの概要とプロトタイプ開発のための環境について、紹介をしました。今回はIoTの活用がテーマの一つですが、ツールであるmyThingsにひっぱられすぎずに課題の解決をすすめつつ、実現性のあるプロトタイプをしてもらうための対応に悩みました。
ここでは今回の環境でできることの概要だけ説明して、フィールドワーク後に参加者のかたに実現したいイメージが出てきたあとに、ハンズオンを行うことにしました。
<Day1後編に続く> blog.idcf.jp